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感性工学の方法論

長町は,6種類の方法論が現在開発できているとしていました[1].

その6つの方法論とは,以下のとおりでした.

1998年当時ですから今であれば,流行のビッグデータやAIを使った文言を入れて書き直すべきところもあるでしょう.しかし,工学と言うとコンピュータによる高度なシステムによるというイメージが先行するため2〜6の文章に準ずる内容になります.

対照的なのが,1.です.ブレイクダウンで完結するのは古い方法です.しかし,ユーザーに意見を聞くことで問題解決に至るということでもありません.ブレイクダウンや意見を聞く以外に「表現させてあげる」ことが問題解決となる方法論の構築が今後重要になるはずです.一例に過ぎませんが,新しい方法論の創出が今後の感性工学を大きく変えて行くということです.

  1. カテゴリクラシフィケーション(Category Classification):開発の最初に製品コンセプトを決定し,そのコンセプトを物理量が見つかるまでブレイクダウンを行う。最も分かりやすく主流の方法論.
  2. 感性工学システム(Kansei Engineering System):エキスパートシステムを基盤とし,コンピュータに幾つかのデータベースと推論エンジンとをインプリメントし,生活者の感性にフィットするデザインを生成させる方法論.
  3. ハイブリッド感性工学(Hybrid Kansei Engineering):(上記2.感性からデザインへ翻訳する流れを「順行感性工学」というが,コンピュータによって生成されたデザインをみてそれに創造性を上乗せしそれの感性工学的診断まで遂行するシステム.
  4. 感性工学モデリング(Kansei Engineering Modeling):感性工学の仕組みそのものを数学的表現で構築方法論.
  5. バーチャル感性工学(Virtual Kansei Engineering):はじめに感性工学で設計し,次にバーチャルリアリティ技術でコンピュータの擬似空間の中へ入り疑似体験をするといった,感性工学とバーチャルリアリティ技術とを結合した,生活者の感性に適合した個別に製品開発を行うコンピュータシステム.
  6. 感性製品強調設計支援システム(Internet Kansei Group Designing System):インターネットのサーバーに3次元CG用のデータベースと設計を支援する知能をもたせ,遠隔で数人のデザイナーが協調して製品を設計するコンピュータシステム.

[1]長町三生:“感性工学の役割とその方法論”,PP.24-30,「特集 感性工学とは何か」,日本感性工学学会誌,第1巻1号,1998

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