サイトへ戻る

思考プロセス開示法

思考プロセス開示法(Full viewing thought process)は、ゴールまでの思考プロセスを全て見せる方法です。

今までのワークショップと言えば、ポストイットを使ったKJ法、ブレインストーミング、グラフィックレコーディング、リアルタイムドキュメンテーション、ファシリテーショングラフィックなどでしたが、それらは一人の強い意見に集約されがちです。また、イラストだけにしてもワークショップ当事者ではない人に託するということは、イラストの上手さ下手さに加えて発言内容に対する忖度が働いてしまうことを忘れてはなりません。つまり、当事者以外の恣意的要素が必ず入り込むということです。

グループであるからこそ、各個人の思考プロセスがどのように混じり合ってゴールに行き着いたのかそのすべての思考プロセスを見る意味があるのです。

絵巻には、異時同図法(マンガの一コマには主人公は一人ですが、そのコマ割りを外して、一ページを一枚の絵として見ると何度も主人公が描かれているような図)があります。同様に一度記したキーワードが再登場してもよく、元に戻ること無く進化する思考プロセスを見せて欲しいと考えたのです。

絵巻物のように横長に延ばさなくても渦巻きのように描いても良く、時系列で思考の変化や融合が分かれば良いので蛇腹折りで15分ごとに進めていく方法も面白いと思います。

一人一人のマジックの色を変えると発言しない人は一目瞭然ですから全員の意見も出やすくなります。勿論ポストイットは一切使いません。動かすことができないことに意味があるのですから。

最終プレゼンは、その用紙を見せて実施するとゴールに行き着いた思考プロセスが分かり、その発言によって内容がどのうように動いたのか把握することができます。

この方法は、2016.08.02にKDSS2016(感性デザインサマーセミナー)で初めて公開した手法です。

Full Viewing Thought Process 法(思考プロセス開示法)

イメージ図です。進めていく時に同じKeywordが再び意味を変えて出てきたり、ラインが交わっても良いのです。誰がどの地点で何を考えて,それによって他の人の思考がどう変化し発展してゴールに至ったかが分かる手法です。

あわせて読んでおきたい「批判的思考とは」